恋に落ちるのは、自分の生活圏内だけ
学校の同級生、職場の同僚、同じチームの人、毎朝通勤通学で出会う相手、定期的に行く病院で毎回話をするなど、頻繁に顔を見合わせる人としか恋に落ちることはありません。
理想の人と会うことができるのも、自分の狭い生活範囲内でしかありませんし、会う回数が多い相手はかなり限られていくるのではないでしょうか。
「そういうけど、アイドルや俳優など推しに恋する気持ちが起こる場合もあるし、ひとめぼれもあるじゃないか」と反論があるかもしれません。
確かに、遠く離れた人に恋に落ちることはあるかもしれませんが、ここではお互いが恋に落ちる、相思相愛になるまでの過程について話をしてゆこうとおもいます。
ここでは恋愛に発展していく心理的効果について3つ紹介します。
それは
- 「単純接触効果(ザイアンス効果)」
- 「ツァイガルニク効果」
- 「返報性効果」
です。
単純接触効果(単純接触の法則 )
恋愛をしたいと思ったら、あなたの生活圏内に恋愛対象になる相手を入れなければなりません。
なぜなら、人は会えば会うほど好きになる心理、単純接触の法則があるからです。
方法としては、自分がサークルやクラブなどのコミュニティを作ってもいいですし、参加するのもよいでしょう。
しかし、一時的にサークルやクラブに加入したり、合コンや飲み会、パーティーなどに出向いたりして出会いを求めるだけでは恋に発展しません。
同じ人と何度も会うことが重要なのです。
アメリカの心理学者が行った実験で、被験者に人物Aの写真を何回も見せた場合と、人物Bの写真を数回しか見せなかった場合、多くの人が何回も見せたAの写真の人物の方に好意を持つことが実証されました。
(参考▷ザイオンスの実験について)
そして、会話をしているうちに、同じ体験をしているうちに相手のことが分かってくる過程こそが、恋に落ちる引き金になるのです。
ツァイガルニク効果
そこで
- 「一緒にいて楽しい」
- 「思っていたよりもよく話してくれる」
- 「以外に笑うツボが同じ」
などのプラスの感情は、恋の力が加わるとより強くなり、冷静に考えれば大したことないことも実際以上に「素晴らしい」と思い込んでしまう作用があります。
「恋をすると、全てのものを白く輝かせる…」とフランスの小説家スタンダールは表現しましたが、まさにその通りです。
成就した恋愛より、継続中の恋愛の方が相手を思う気持ちが高まります。
ある程度の緊張感を持続することでその感情はより発揮されます。
ツァイガルニク効果はそうしたプラスの感情を持続させるために効果的です。
相手に自分の全てを明かさないで 「じらす」ことで、より相手を引き付けるのです。
ただし、やり過ぎには注意が必要です。
相手に「この人は自分に興味がないかもしれない」と思わせてしまってはいけません。
最初はハラハラさせても、必ず好きだと思う気持ちのピークが、その日の最後に来るように調整することが大切なのです。
が、ちょっと高度なテクニックかもしれませんね。
返報性効果
返報性効果とは「やってくれたことに対して、お返しがしたいという心理」のこと。
返報性効果にはプレゼントがとても有効です。
誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントは言わずもがな、高価なもプレゼントが効果的です。なぜならある意味、「もらって当然」というシチュエーションにおいては相手の自尊心を満たすことが重要だからです。
しかし、こうした予定調和なプレゼントではあまり返報性効果は得られません。
そこで、お中元やお歳暮などの日本の風習に即したギフトを利用するのもアリです。
なぜなら意外性とともに、相手の家族や周りにいる人たちへも敬意を払ってくれる人という印象を与えることができやすいからです。
「自分にだけじゃなく、家族にもやさいしい人」であることが相手に伝われば、そのお返しをしなければと、よりあなたの生活圏内に入ってくるのを促します。
その際、 プレゼントは高価なものより回数が重要です。
ちょっとしたお菓子やお花など、気軽に受け取りやすいプレゼントが効果的です。
結論
恋愛をするには、先ずは自分の生活範囲に目を向けることが重要です。
続いて、会う回数をふやし(単純接触効果)、共感と謎を小出しにしながら(ツァイガルニク効果)、プレゼントを相手に贈ることで(返報性効果)を促し、相手の生活圏内に自分が入ったり、入れたりすることで恋は始まるのです。
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